開発事例のご紹介

CASE

プロジェクトにみるDigitalMIXの「高品質」

Project Case.01

日々の地道な積み重ね品質の高さを作り上げる

プロジェクトマネージャー

梅村 圭

開発職リーダー 2009年中途入社

梅村 圭の写真

このプロジェクトは、物流センターのWMS(※)を構築するもので、全部で3つの倉庫を手がけました。そのうちの2つは既存のシステムが老朽化したための入れ替え。残り1つは、新しい倉庫を立ち上げました。2016年の完了までに、約3年かかった仕事です。

(※)WAREHOUSE=倉庫 MANAGEMENT SYSTEM

たくさんの目を介在させることで、プログラムのテストの精度を上げる

私たちが担当した倉庫管理システムは3つ。一番大きな物流の倉庫は4階建てで、上から荷物がぐるぐる倉庫の中を駆け巡って降りていました。その倉庫管理システムの機能は300を超え、それぞれが各機能を作って、各機能を統合させます。こうして最終的に一つの大きなシステムを作り上げるのですが、それぞれの機能として非がなくても、統合させると不具合が発生することがよくあります。各機能はもちろん、統合による不具合を出さないためにも徹底的にテストすることに決めました。

このプロジェクトにかかわったデジタルミックスの社員は13名。これだけ多くの人が関わるシステムにリーダーとして関わるのは初めてでした。「納期に間に合わせる、どんな条件でも確かに作動する」という最低限守らなければいけないお客様との約束を果たすため、考えた方法の第一が、「プログラムのテストは第三者が行う」こと。自分と違った視点を持つ第三者にテストをゆだねることで、見逃しがちなミスをなくすことが目的です。第三者が書いたプログラムをテストするのは、手探りで進めるため時間がかかります。完成までにずいぶん時間と手間がかかりましたが、たくさんの視点が盛り込まれて、良いものが完成しました。

品質を上げるために不安要素をしらみ潰しに当たる

もうひとつの作戦は、毎日メンバーに声をかけて「不安要素があればすぐ解決する」こと。10名以上のメンバーが同時に作るプログラムを一つひとつ私がチェックするのは不可能でした。そこで第1の作戦「プログラムのテストは第三者が行う」を立てましたが、それでも十分ではないと考えたのです。そもそもテストはダメなところを発見して直すのではなく、微調整するだけと考えておくべきです。だとすればテストの前に、しらみ潰しに当たることも徹底的にやるべきと考えました。

不安要素を浮き彫りにするため、毎日ひとりひとりに声をかけました。「今、何が問題で、どう解決しようとしているか」を注意深く聞いて、アドバイスしました。毎日声をかけることはチームのモチベーションを高めることにもつながります。個人の進捗を確認することが、結果、ヘルプが必要な場合の参考にもなりました。

これだけ手をかけて、あらゆるリスクを回避したつもりでも、最初の倉庫を立ち上げたときに、壊れたデータが出てシステムが止まりました。お客様が隣で見守る中、本当に肝を冷やしましたが、なんとか無事に乗り切ることができました。システム運用がスムースに進み「やっぱりデジタルミックスにお願いしてよかった。次もお願いしたい」という声をいただくことができたのです。